加齢黄斑変性の予防に「βカロテン」 効果的な摂り方とは2016/6/14更新
加齢黄斑変性は、その名前の通り高齢になるほど発症しやすく、眼の中の「黄斑部」に障害がでる病気です。
黄斑はモノの形や大きさ、色などを識別する重要な場所なので、異常が起こると、モノがゆがんで見えたり、暗くなったり、視力も低下します。
欧米では失明原因の1位になっており、日本でも近年、患者数が増加。
根本的な治療法がないため、発症リスクを抑える「予防」に力を入れることが重要になってきます。
そんな加齢黄斑変性の予防に、ある栄養素が効果的であるというデータが発表されました。
研究では、米国の看護師、医療従事者を対象とした10万2046人で、ニンジンやトマト、パプリカ、ブロッコリーなどに含まれる色素成分、カロテノイド(カロテン)の摂取量と、加齢黄斑変性の関係を調査したところ、およそ3割程度のリスク低下がみられたそうです。
サプリメントではなく、食べ物から摂取した結果ということで、毎日の食生活を見直すことで加齢黄斑変性の予防にもつながりますね!
効果的なカロテンの摂り方とは
カロテンは主に緑黄色野菜等に含まれていますが、多いとされるのは
にんじん ほうれん草 モロヘイヤ などがあります。
中でもカロテンの含有量が多さと食べやすさ、手軽さのバランスでは「にんじん」がオススメです。
にんじんは1/2本(およそ100g)で8000~9000μgのβ-カロチンが含まれていますので、かなり優秀です。
さらに、効果的に摂取するためのコツは…
皮ごと食べる
特に多いのは皮の付近なので、皮はなるべく薄くむくか、よく洗って皮つきのまま調理するのがよいでしょう。
油と一緒に摂る
カロテンは脂溶性(油に溶けやすい)成分であるため、油を使って調理すると吸収率が上がります。サラダ等で食べる時には、オリーブオイルなど油を使ったドレッシングと合わせる。
カロテンは朝
カロテンには紫外線によって発生した活性酸素を抑える働きもあるので、朝、陽ざしを浴びる前に摂取するのが効果的と言われています。
加齢黄斑変性は老化との関係が深い病気。活性酸素が増えると体内の老化を進めてしまうので、日々の予防を心がけてください。
加齢黄斑変性は初期のうちには気づきにくい病気です。
自覚症状がなくても、50歳を過ぎたら検査を受けるようにしましょう。